トップページ UVスタディ 第3回 UV印刷の装置 1

第3回 UV印刷の装置 1

UV印刷で使用するUVインキは油性インキとは異なり、放置していてもインキは硬化しません。そこでUVインキを硬化させる為の特別な装備が必要となります。今回はこのUV硬化装置の各パーツについてご説明します。

UV電源装置

UV印刷ではUVインキの硬化に相応の電力を必要とします。電気設備容量の観点から考えますと、UVランプを4本点灯させるだけの装備をした場合には、菊全サイズ6色印刷機とほぼ同等の容量を準備しなくてはなりません。このようにご説明すると、電力を使用する=CO2排出ということで環境にはやさしくないとイメージされるかもしれません。しかしながら、きめ細かいランプ出力の制御を可能とするインバーター付きの電源装置の使用により、不要な電気の使用を削減できるようになりました。又、UV印刷の高生産性によるリードタイムの大幅な削減による電力消費時間削減や、UVインキはVOCフリーであることを考えますと、我々が見ている環境側面からは“環境にやさしい”と判断できると確信しております。

UVランプ

UV装置を構成する中で、最重要視されているものがUVランプです。国内では、一般的に2種類のUVランプ(図1)が使用されております。図をご覧頂きますと、波長(nm)をX軸・相対強度をY軸にとったランプ毎のピーク波長がご理解頂けると思います。メタルハライドランプのエリアが大きい=エネルギー量が高いことがおわかりになるかと思います。

水銀ランプ

石英ガラス製の発光管の中に高純度の水銀と少量の希ガスを封入。短波長(254nm付近)を効率よく放射し、クリアーコーティングに効果的です。

メタルハライドランプ

上記発光管の中に水銀と金属をハロゲン化合物として封入。長波長(300〜450nm)の出力が高く、UV光の透過しにくい顔料を含む印刷インキに効果的です。

UVランプハウス

UVランプを印刷機の中に組み込む際に必要とされるユニットがUVランプハウス(以下ハウス)です。UVランプはハウス内に取り付けられたミラーから反射する光と、直接に照射される光でUVインキを硬化させる仕組み(図2)になっています。
UVランプはその表面温度が800℃にも達することから、UVランプとハウスを空冷・水冷で冷却しています。各ハウスには排気ブロアが取り付けられ、印刷中(ランプ点灯中)にはUVランプ周辺の熱気を排気することで温度上昇を防いでいます。又、ハウス内部には冷却水を通すパイプが配管されており、冷水を循環させることでもUVランプと装置全体の温度上昇を抑えています。 ハウスは一般的にはデリバリ部(印刷機の最後尾)に3セット装備され、UVインキ及びニスを硬化させるようになっています。更には、印刷胴の間にも装備できるような形状の違うハウス(胴間ランプハウス)をセットすることで、特殊用途の硬化が可能となります。例えば、アルミ紙に印刷する際にはホワイトインキを印刷し、胴間ランプで硬化させてから4Cプロセスカラーを印刷しませんと綺麗に後刷りのインキが上刷りされません。又、フィルム印刷では反対向きの絵柄を4Cプロセスカラーで印刷し、胴間ランプで硬化させてからホワイトインキで裏刷りをします。どちらのケースも胴間ランプを使用しないと4Cとホワイトはウエット状態で入り混じり、濃度感のある・ホワイトの隠蔽力のある印刷に仕上がりません。UV印刷では、印刷工程の途中まででインキを硬化させて後刷りインキの上刷り具合を良好にすることができるので、油性インキでは考えられない様々なアプリケーションが可能となります。

図3)マシンと装置の図